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元祖国産燻製茶カネロク松本園3代目奮闘記 vol.2 日本の世界農業遺産を知ってほしい

2016.11.04

カネロク松本園

こんにちは。
カネロク松本園の松本浩毅です。
第2回は世界農業遺産についてご紹介しようと思います。

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みなさん”世界農業遺産”って聞いたことありますか?
”文化遺産”と”自然遺産”はみなさん知っていると思います。
しかしこの農業の世界遺産というものはまだあまり世間一般の方には認知されていないというのが現状です。

以下は農林水産省ホームページからの引用です。
【世界農業遺産は、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり形づくられてきた伝統的な農林水産業と、それに関わって育まれた文化、ランドスケープ、生物多様性などが一体となった世界的に重要な農林水産業システムを国連食糧農業機関(FAO)が認定する仕組です。】

初めて耳にされた方には
ナンノコッチャ。というのが正直な印象かと思います。

私なりの解説をさせていただくと、
地域の人間の手による文化的な農業生産活動や環境保全に貢献するシステムが、世界的に見ても稀であり後世に残していくべきものとして認定をされたものです。
文化遺産・自然遺産との違いを言うのであれば、富士山や韮山反射炉のように不動産ではなく、目に見えない文化やシステムが認定を受けるものであることが違います。

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今現在世界農業遺産は世界に36箇所の認定がある中、日本にはその2割を超える8箇所の認定地域があります。これは日本の伝統農業が世界的に見ても価値の高いものが多くあるという証明です。

この日本人が誇るべき遺産を文化遺産などのように一般教養として知られるようになってほしい、伝えていきたいと私は思っています。

上記に「後世に残していくべきもの」と書きましたが、逆に言えばこの認定の多くが「このままでは今後消えていくもの」でもあるんです。

現在の日本の食文化はグローバルで多様性があり昔に比べればとても豊かと言えます。選択肢が増え、世界中の食べ物を容易に食べられます。消費者的にはそれは”安くてそれなりに美味しくて便利なもの”が増えたわけで、メリットしか感じないかもしれません。しかし農業の生産現場では作物を低価格でどれだけ量産できるのか、そういった競争に対応していく裏側で、長い年月の末に培われた文化や技術、昆虫や草花の生物多様性が失われていくことは消費者には気づかれないのです。

私は”静岡の茶草場農法”(ちゃぐさばのうほう)という世界農業遺産の認定を受けて茶の栽培に携わっています。
しかし”茶草場農法”のご紹介をしても世界農業遺産が知られていないためになんだかよくわかってもらえないことが多々あります。

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そのために私は国内の世界農業遺産の認定地である能登、佐渡、国東、阿蘇の農産物を使用したお茶を商品化し、この農業の世界遺産を知っていただくための取り組みに力を注いでいます。

それぞれの詳しい内容につきましてはまた次回以降に持ち越します。今回もなんだか硬いコラムになってしまいましたが真面目に取り組んでいる内容ですのでご勘弁ください。
だんだんと、くだけた内容になっていくかと思いますー。

先日10月 27日から30日まで、静岡で3年に一度開催される”世界お茶祭り”に参加しました。
静岡茶だけでなく、日本各地や世界中のお茶が楽しめる貴重なお茶イベントです。
たくさんの来場者に気持ちの入ったお茶を楽しんでいただきました!
ご来場いただいた皆様ありがとうございました。

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半袖では肌寒くなってきましたね、体調管理に気をつけましょう〜♪
それではまた次回(。-∀-。)ノシ

《これまでの記事》
●vol.1 ごあいさつ

この記事を書いた執筆者

松本 浩毅

松本 浩毅(まつもとひろき)

静岡県の専業茶農家カネロク松本園の長男に生まれ、幼い頃から跡継ぎとして育てられる。静岡県の農林大学校茶業科を卒業し22歳の頃に就農、現在34歳。専門家でなくとも飲めば特別だとわかるオリジナルなお茶を作りたいとの想いから、国内には存在しなかった茶葉を燻製にする製法を独自に研究開発。日本の世界農業遺産の周知にも力を注いでいる。島田市農業経営振興会、静岡県青年農業士、日本農業青年経営会に所属。
カネロク松本園HP:http://www.saumi-tea.com