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元祖国産燻製茶カネロク松本園3代目奮闘記 vol.4 日本茶を世界に!和紅茶編

2017.01.04

あけましておめでとうございます。
カネロク松本園の松本浩毅です。
みなさま本年もよろしくお願いいたします。

第3回では私の燻製茶のご紹介をさせていただきましたが、第4回はそもそも日本産の紅茶の近況をお話しさせていただきます。

通称”和紅茶”と呼ばれる国産紅茶は近年これまでにない盛り上がりを見せています。

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日本茶の伝統的なお茶というと緑茶の、それも浅蒸し茶であったりします。

現在の製茶工場で動いている製茶機械は、”手揉み”という生葉から製品までの仕上げを人の手で行う伝統技術の手の動きを機械の動きに落とし込んだ機械です。その手揉みによる製茶は浅蒸しで行われるため緑茶は浅蒸しから始まり、利便性や濃い味の追求から現在の主流である深蒸しに変化してきました。

しかし戦前の日本茶が輸出のために生産されていた時代には実は蒸し製煎茶ではなく釜炒り茶や紅茶が作られていたそうです。
ですから和紅茶というとまだまだ耳新しい方もいらっしゃるかもしれませんが、国産紅茶の再興は温故知新のお茶であることは間違いないわけです(まだ知新と言えるレベルかはわかりませんが)。

和紅茶の作り手はここ十年ほどで全国各地に増えております。

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南は沖縄から北は青森まで。もちろん私の住む静岡でも数多くの生産者が挑戦し切磋琢磨し合っています。

お客様とお話ししていると緑茶は緑茶の木、紅茶は紅茶の木から作られると誤解されている方がけっこういらっしゃるのですが、葉っぱとしては同じ生葉から紅茶も作られます。
もちろんたくさんあるお茶の品種のなかでは緑茶向き、紅茶向きという品種の差はありますが基本的には製造法の違いにより葉っぱを緑のまま製茶するか、発酵させて紅茶にするかが変わります。

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先ほど温故知新の知新と言えるレベルかはわからないと書きましたが、私を含め紅茶作りに対する経験値が全国の生産者に足りていないと言えるかと思います。
もちろん紅茶作りにもベテランといえる尊敬できる職人さんもいまして、そういった大先輩や海外で紅茶に携わってきた有識者の指導によって近年のレベルは数年前に比べては大きく向上してきているかと思います。

和紅茶に取り組むことにより日本茶の生産者が海外のお茶を勉強するようになりました。
海外では抹茶ブームがおこっており有機抹茶の生産が静岡でも進んでおりますが、抹茶の世界でも(抹茶という名の)粉末茶や海外産抹茶なども出回ってきています。
生産者としては緑茶でも紅茶でも抹茶でも海外産と戦っていくための努力を今後も続けていく必要があると感じています。

先月の寄稿中もでしたが現在の農作業もひたすらに茶草場農法です。
クリスマスも年末も無く、もうひたすらひたすら草との戦い。。。

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クリスマスといえば先日静岡伊勢丹様のクリスマスフェアにてカネロク松本園の商品を扱っていただきました。テーマは「クリスマスもJAPANにいるなら日本茶でしょ!」とのことでした〜♪
一月は月末に東京と神戸にイベントに行くかもしれません(。-∀-。)

みなさまの2017年が良い年になりますように。
本年もよろしくお願いいたします。
みなさまのあたたかい目でカネロク松本園の挑戦を見守って、できれば応援していただけたら嬉しいです。

追伸
一月末に立ち上げ予定のカネロク松本園のホームページはただいま再構築中につきリンク切れとなってしまっています。新しいホームページのオープンは一月末あたりになりそうです。ご迷惑をおかけいたします。

 

《これまでの記事》
●vol.1 ごあいさつ
●vol.2 日本の世界農業遺産を知ってほしい
●vol.3 伝統の次は革新?日本初・国産燻製茶の誕生

この記事を書いた執筆者

松本 浩毅

松本 浩毅(まつもとひろき)

静岡県の専業茶農家カネロク松本園の長男に生まれ、幼い頃から跡継ぎとして育てられる。静岡県の農林大学校茶業科を卒業し22歳の頃に就農、現在34歳。専門家でなくとも飲めば特別だとわかるオリジナルなお茶を作りたいとの想いから、国内には存在しなかった茶葉を燻製にする製法を独自に研究開発。日本の世界農業遺産の周知にも力を注いでいる。島田市農業経営振興会、静岡県青年農業士、日本農業青年経営会に所属。
カネロク松本園HP:http://www.saumi-tea.com