夏も終わり、お着物も袷の時期に突入!
これからが楽しい時期ですね♫
しかし…
そう、夏物のお手入れ忘れていませんか?
普段、袷の時期は余程でなければ、お着物や襦袢を洗う必要はないのですが、
さすがに夏物は不安になりますよね。
活躍してくれたものは洗ってさっぱりさせてから箪笥にしまいたいのが本音。
それでは、ご自宅でできるお洗濯方法を少しご紹介します。
<自宅で洗える物>
木綿や麻などのお着物と襦袢。
多少の縮みは出てしまいますが、問題なく洗えます。
*正絹の半襟もよほど出なければ、ベンジンや洗剤を使ってお手入れできますよ。
<NGのもの>
絹の紗や絽のお着物は専門店に頼む方が無難です。
とはいえ、慣れてくれば絽の襦袢や半襟は多少の縮みは出ますが、自宅で洗う事も可能です。
では、今回洗うのは、コレ!
夏の間に着ていた麻のお着物です。
では、早速このお着物を洗ってみましょう。
<事前準備>
❶色落ちしないか見えない部分(下前など)で洗剤で色落ちしないか、綿棒でテスト。
❷着物を綺麗にたたむ。
<さあ、お洗濯!>
①着物を3つ折りなど適度サイズに折りたたみます。
②なるべく大きな洗濯ネットに入れます。
③たらいに水を張って、デリケート用洗剤を入れます。
注意:洗濯機と違うので洗剤を入れすぎないように!
洗剤が残っていると黄ばみの原因になります。
③*適当なサイズのたらいが無ければ、バスタブでもOK
むしろ小さく折りたたまなくて良いので、洗いやすいですよ。
④あくまで押し洗いをして、すすぎを3回ほどします。
④*けっして揉んではなりません!!!
生地も傷んで型崩れの元に。
つけ置きもNG!色移りしてしまうことがあるので要注意です。
⑤洗い終わったら、手で挟むように水を絞って、洗濯機で2分ほど脱水。
⑥着物の形通りに陰干しをします。
着物のお袖も、ダラリとしないように!
もしスペース狭いときは、⑥*のようにお袖を折って干してもOKです。
(本来は大きく広げて干せれば良いのですが、スペースに応じて工夫しましょう)
さて、乾いたらそのまま畳んでしまっても良いのですが、
シワが気になる方は…
*洗い上がりの時に液体ノリをつけて、パリッとさせても良いでしょう。
*乾いた後に当て布をして軽くアイロンをかけても良いです。
*絞りなど生地に風合いがあるものは、干す時にパンパン叩いて、伸ばすことはしないように。
ふんわりとした風合いが無くなってペタンとなってしまいますので
いかがでしょう、そんなに難しくないですよね?
今年は是非ご自宅でお手入れにチャレンジしてみてください。
《これまでの記事》
●vol.1_きもの事始め
●vol.2_お着物、どうやって買う?
●vol.3_着物のサイズ
●vol.4_お着物の種類
●vol.5_浴衣の楽しみ方
●vol.6_襦袢て・・・?
近藤あや(こんどう あや)
遠州流茶道師範、着付け師。 祖母が一年中着物を着て過ごしていたことから、幼少より着物に親しむように。茶道や時代衣裳の勉強をしながら着物への理解を深め、撮影やブライダルの着付けで経験を積む。シンプルで楽な着付けをモットーに、ファッションの選択肢の一つとして着物を着てもらえるよう、着付けを教えるかたわらコーディネート相談や、帯のお仕立て等も行っている。