暑い日が続いてますが、皆さん夏を楽しんでらっしゃいますか?
さて「夏の着物」というと真っ先に浴衣をイメージされる方が多いのではないでしょうか?
もう花火大会などで着た方もいらっしゃるでしょうか?
そもそも、浴衣は湯上がりに着るとってもカジュアルなファッション。
昔は浴衣はあくまでお家で着るものでしたが、現代では夏のファッションアイテムの一つになっていますし、浴衣地の種類によっては、襦袢に半襟を付けてお着物のように着こなせる浴衣もあるので、工夫して日々楽しみたいところです。
ここで浴衣の生地の代表的な5つのバリエーションを挙げてみました。
この中で、綿(コーマ地)のもの以外は、高級浴衣とされ、襦袢に半襟を付けて着ても良いとされています。そうなったら足袋も履くと良いかもしれませんね。夏は麻の足袋もさらりとして気持ちの良いものです。
またこれ以外にも絹の入ったもの、麻の入った物など、沢山種類があるので一度お店で実物を見せてもらうのも良いと思います。
花火大会だけではなく、ビアガーデンやお友達とのお食事会、ホームパーティー等もっと浴衣の出番を増やしていきたいものですね。
*とはいえ、いくら半襟を付けても、よそ行きのお着物ではないこと、それだけは心得ておきましょうね。
そして、何よりも浴衣はお着物初心者さんにとっては、お手軽にお着物の楽しみを感じることができるアイテム。
もし、浴衣が1枚しかなくても、帯や小物を変えるだけでこんな風に楽しむことができます。
例えば・・・
(左から)
◆帯:麻と蜘蛛絞りの両面帯を帯っぽく角出し風に結んでフューシャピンクの帯締めに蜻蛉玉の帯留めを。
バッグ:籐のクラッチバッグでさらにお出掛け感を出して。
◆帯:チャコールグレーの帯を矢の字風の結びで格好良く。白い帯締めにガラスの帯留めでモダンに。
バッグ:葡萄の蔦の篭バッグ
◆帯:博多帯でキリリと小振りの文庫結びに。
バッグ:帯とリンクさせて赤いビーズのクラッチバッグ。
◆帯:着物を解いた生地で作った帯/長めの文庫結びでしっとりと。
バッグ:更紗の内袋を付けた篭バッグ。
◆帯:ボルドーの兵児帯/蝶蝶結びをちょこっとアレンジしてかわいらしく。
バッグ:アンテプリマのワイヤーバッグでカジュアルに。
浴衣に締める半幅帯は、呉服屋さんだけでなく、今やネットでもお手頃価格で手に入れることができますし、バッグも必ずしもお着物用の物でなくてもOK。
私は、むしろお洋服でも使っているバッグも合わせたりしますし、日傘やお扇子などの小物も取り入れると、更に楽しみが増えます。
是非、帯や小物、帯結びをアレンジして、この夏は浴衣を思いっきり楽しんでみてくださいね♪
<浴衣のワンポイント>
浴衣は有松の蜘蛛絞りの浴衣。実家に眠っていた反物を以前仕立てたもの。帯は単の博多帯。
お洋服ならこんな色を全身にまとうのは躊躇しますが、浴衣ならアリだと思いませんか?クラシックなネイビーの浴衣も大好きですが、たまにはちょっと派手な柄でも浴衣だし、夏だし、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
浴衣を着付けは清潔感が一番な気がしています。
*襟合わせをきちっと
*襟の抜き加減は拳1個弱
*裾はくるぶしが見え隠れするくらいの丈
この3ポイントを気をつけてみてください。
そして、下駄を初めておろす時は、鼻緒を手で柔らかくすると痛くなりにくいので試してみて下さい。白木の下駄の場合は、汚れがつきやすいので、防水スプレーをしておくと良いですよ。
《これまでの記事》
●vol.1_きもの事始め
●vol.2_お着物、どうやって買う?
●vol.3_着物のサイズ
●vol.4_お着物の種類
近藤あや(こんどう あや)
遠州流茶道師範、着付け師。 祖母が一年中着物を着て過ごしていたことから、幼少より着物に親しむように。茶道や時代衣裳の勉強をしながら着物への理解を深め、撮影やブライダルの着付けで経験を積む。シンプルで楽な着付けをモットーに、ファッションの選択肢の一つとして着物を着てもらえるよう、着付けを教えるかたわらコーディネート相談や、帯のお仕立て等も行っている。