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鈴木春花の狭山茶楽々(さらら)なお話vol.12「日本茶が国際交流の懸け橋に!」

2017.11.17

紅葉が鮮やかな季節になりましたね。
秋空のもと、東京都港区のグランドプリンスホテル高輪の日本庭園の中にある
茶寮・恵庵で開かれた茶会を訪ねました。

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「日モナコ文化交流茶会 報告茶会」
モナコといえば「F1」ですよね。そんなモナコの観光地のひとつに、欧州随一の日本庭園があるそうで、日モナコ友好10周年を迎えた2016年から「日モナコ文化交流茶会」がモナコで開催されているのだそうです。
先月14日に第3回の茶会が行われたことを記念して、その報告会が開かれました。
お着物姿で迎えて下さったのは、小田恵子さん。Monaco Japan Weekの実行委員長です。
国交が結ばれてからはまだ11周年だということですが、それ以前から両国では文化交流が盛んにおこなわれていたそうです。2014年には、F1開催地として共通している三重県鈴鹿市から『伊勢型紙』をモナコの日本庭園に寄贈。『鈴鹿抹茶』もモナコ公室に献上されたそうです。そこから「日モナコ文化交流茶会」が始まって、今回3回目の開催に合わせ、モナコで日本文化を発信するイベント「モナコ・ジャパン・ウィーク」を展開したと小田さんが話されました。

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小田さんは、放送局のアナウンサー経験者を集めたネットワーク・局アナnet.の代表でもあり、そのご縁で私も今回のお茶会にお招きいただきました。

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「茶会」と聞いて、緊張しながら伺った私でしたが、お作法にはこだわらず、外国の方でもおいしく楽しくお茶に親しんでもらえるようにとの工夫が随所に感じられ、リラックスした雰囲気を味わえました。

振る舞われたのは、「鈴鹿抹茶」

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モナコの公室や政府関係者らVIPをおもてなしした時と同じものが振る舞われました。
現地でもこの茶会でも「鈴鹿抹茶」は、なんと「紙コップ」に淹れられていました。
というのも、どんな素人でもおいしく抹茶を「点てられる」いや「淹れられる」ように特別に仕立てられた「泡立ち抹茶」をいただいたからなのです。

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「泡立ち抹茶」は、モナコ茶会の為だけに日本で作られたもので、上のパッケージ

3グラムに100ccのお湯を注いで混ぜるだけで、薄茶が点てられるのです。それも最上級の鈴鹿抹茶。まるで茶筅で点てたようなきめ細かい泡が立ち、口にすると苦みよりも香ばしさを感じました。色も香りも素晴らしい✨
紙コップで出したのは、カフェで気軽にという感覚で抹茶に親しんでもらう狙いがあったそうです。斬新ですね。

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お茶菓子は「日モナコ文化交流茶会」オフィシャルスイーツ「琥珀」です。
京都の都食品製で、鈴鹿抹茶を使った特別仕立ての「抹茶・あずき」とモナコの街路樹に実るオレンジを使ったプレミアムリキュール「L’ORANGERIE」を使用した「オランジュリー」の2種類。

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「琥珀」は寒天と砂糖・水あめを煮詰めて冷やし固め、表面を乾燥させた和菓子。
「抹茶・あずき」は、外がパリパリサクサク甘みあふれて、小豆はもっちりふんわり甘さ控えめ。抹茶の香りをほんのりと感じて、食感の楽しさと絶妙な味のバランスが
癖になる逸品でした。
そしてモナコのリキュールを使った「オランジュリー」は、光の入り具合で黄金にも輝く美しさ。外側のシャリシャリからオランジュリーのグミのような領域に入ると、
オレンジのフレッシュさがさわやかに広がって、アルコールのパンチも効いた大人の
味わいでした。もちろん抹茶とベストマッチですが、オランジュリーはウィスキーのお供にも良さそう♡

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パッケージデザインも洗練されています。
いづれも現在は非売品で、この茶会でしか味わえない大変貴重な代物でした。

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現地モナコ在住の小寺あやさん。お二人の友情からスタートしたプロジェクトが
文化交流茶会となり、さらに交流を深めるための大きなプロジェクト「モナコ・ジャパン・ウィーク」として動き出しています。
モナコ・ジャパン・ウィークは来年以降も続き、実際にこの報告会でも新たな商談や
打ち合わせが進んでいました。

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漠然としたイメージしか持っていなかったモナコでしたが、ケリーバッグで有名な
グレース・ケリー モナコ公妃が日本文化を愛し、モナコに日本庭園を造営することを熱望していて、その遺志を継いで建てられた日本庭園の中の茶室「雅園」をフランス語に訳すと“グレースの庭”を意味する…日本の文化が愛され、茶会を通してより交流が深まって広がっていく・・・遠いモナコに思いを馳せて、改めて「日本茶」の偉大さに触れた気がします。いつか私もグレースの庭でお茶をいただきたいな。。。

 

 

《これまでの記事》
●vol.1_春にぴったりのお茶
●vol.2_緑茶・美容活用法
●vol.3_日本茶は弱った時の強~い味方!
●vol.4_山梨の日本茶カフェを訪ねました
●vol.5 cafe Terroir/茶楽
●vol.6 幻の日本紅茶☆@Mofu Mofu
●vol.7 「お茶屋さんが手作りする抹茶生チョコレート」
●vol.8 『山梨銘菓「くろ玉」のできたてを味わえるカフェ』
●vol.9「山梨の老舗和菓子屋さんが開いたカフェ」
●vol.10「新茶を楽しむ♪」
●vol.11「幻の雨畑茶を訪ねて」

この記事を書いた執筆者

鈴木春花日本茶アンバサダー

鈴木春花(すずきはるか)

フリーアナウンサー。元テレビ山梨アナウンサー。ニュースキャスターをはじめ様々なジャンルの番組を担当。 フリー転身後も、TVやラジオ、イベント司会や講演会など活動の幅を広げている。銘茶「狭山茶」の産地・埼玉県所沢市に生まれ育ち、幼い頃から常飲。アンバサダーエッセイ「鈴木春花の狭山茶楽々(さらら)なお話」を連載。
☆「日本茶アンバサダー鈴木春花のお茶どうぞ」インターネット放送局JKNTV放送中!☆