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鈴木春花の狭山茶楽々(さらら)なお話vol.13「新春は純白の茶器でお茶どうぞ」

2018.01.20

2018年1月20日は、二十四節気の「大寒」ですね。その字のごとく、
1年で最も寒さの厳しい時季です。
凍みるような冬を迎えると、私はこの言葉を思い出します。
「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く。」
マラソンの高橋尚子選手の座右の銘としても知られていますが、
私がアナウンサーになった最初の研修で言われた言葉です。
テレビの本番の時、司会をしている時、ナレーションをしている時、
一見華やかなアナウンサーの仕事ですが、人目には触れない表には出さない部分で、
如何に努力や準備をしているかで、アナウンス技術に大きな差が出るのだと。
局アナからフリーアナウンサーになり、テレビ番組の出演、ナレーション、ラジオレポート、子供向けのイベント司会、話し方講演会、セレモニーの司会などなど、毎回毎回担当する仕事も場所も関わる人も変わり、1つ1つの仕事全てが自分の営業活動となり、次の仕事につながっていくのだということを実感しています。1つの仕事の重みと緊張感を抱えつつも、私はこの仕事が大好きで、今とても充実しています。それでも、この状態がずっと続くとは限らないので、下へ下へと根を伸ばし、次のステップへの準備も進めています。

さて、お茶畑も今はじっと寒さに耐え、新茶の季節を待ちわびていますね。

昨年は、狭山茶畑や雨畑茶畑を訪ねることができ、様々な茶縁に恵まれました。

 

01

狭山茶・片居木園(日本茶アンバサダー公募講座にて)

 

02

狭山茶・和田園(日本茶アンバサダー協会茶摘みにて)

 

 

03

雨畑茶・山梨県早川町澤村さんの茶畑

 

 

地域の特性を生かした茶葉の育て方、品種の選び方、そしてそれぞれのお茶園
こだわりの製茶、ブレンドの仕方などを伺うと、一杯いっぱいの味わい方も
変わってきます。

そんなふうに昨年のことを振り返りながら、新春に自分でゆっくりとお茶を
と思った時、ふとこんな茶器を使ってみたくなりました。

 

04

 

白磁の煎茶椀セットです。新しい年を真っ白な気持ちで迎えたい!

茶こしもなく、とても浅い作りの急須は、少しずつ少しずつ優しく注がなければ
茶葉がどっとこぼれ出てしまうのです。

 

05

 

日常使いではなく、何か特別な日に、心を静め、落ち着かせるのには
ぴったりの茶器です。

 

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注いだお茶は、中和園の狭山茶です。
鈴木家で長いこと愛飲している慣れ親しんだお茶です。

白くて小さな湯呑みにゆっくり静かに注ぐと、透明度がより高く感じられ、優しい色味になりました。

 

07

 

生まれ育った地域の狭山茶に合わせたお茶菓子は、私の第2の故郷・山梨の銘菓
「信玄餅」。こちらも新春らしく「極上生信玄餅」にしてみました。

 

08

 

言わずと知れた山梨のお土産とは見た目が違いますよね?
なんといっても「極上」ですので。日本一の日照時間を誇る山梨の峡北地域で生産される「梨北米」を100%使用したお餅に、自家製きな粉と甘さを控えめにした黒蜜をかけて
いただきます。

まるでつき立てのように柔らかい食感と、餅本来の甘さにきな粉と黒蜜の上品な甘さが絶妙にマッチして、ゆっくりゆっくりお菓子を味わい、その後に口にする狭山茶が旨みと
甘みをすべて包み込み、満足感と安心感を心に広げてくれました。

味わい慣れた茶葉でも合わせる茶器とお茶菓子によって、様々な表情と味わいに生まれ変わらせることができるなんて、またお茶の楽しみが増えてしまいます♡

 

09

 

ちなみに、「極上生信玄餅」は、「金精軒」のもの。
普通の信玄餅の賞味期限が10日ほどあるのに対して、生信玄餅は3日しか持ちません。
生産が追い付かないということで、現在はお取り寄せできないようです。

2018年が特別で極上な1年になりますように願いを込めて、新春のお茶タイムを
演出☆
日本茶アンバサダー・鈴木春花の狭山(さやま)茶(ちゃ)楽々(さらら)なお話は、奇数月の20日に更新予定です。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

《これまでの記事》
●vol.1_春にぴったりのお茶
●vol.2_緑茶・美容活用法
●vol.3_日本茶は弱った時の強~い味方!
●vol.4_山梨の日本茶カフェを訪ねました
●vol.5 cafe Terroir/茶楽
●vol.6 幻の日本紅茶☆@Mofu Mofu
●vol.7 「お茶屋さんが手作りする抹茶生チョコレート」
●vol.8 『山梨銘菓「くろ玉」のできたてを味わえるカフェ』
●vol.9「山梨の老舗和菓子屋さんが開いたカフェ」
●vol.10「新茶を楽しむ♪」
●vol.11「幻の雨畑茶を訪ねて」
●vol.12「日本茶が国際交流の懸け橋に!」

この記事を書いた執筆者

鈴木春花日本茶アンバサダー

鈴木春花(すずきはるか)

フリーアナウンサー。元テレビ山梨アナウンサー。ニュースキャスターをはじめ様々なジャンルの番組を担当。 フリー転身後も、TVやラジオ、イベント司会や講演会など活動の幅を広げている。銘茶「狭山茶」の産地・埼玉県所沢市に生まれ育ち、幼い頃から常飲。アンバサダーエッセイ「鈴木春花の狭山茶楽々(さらら)なお話」を連載。
☆「日本茶アンバサダー鈴木春花のお茶どうぞ」インターネット放送局JKNTV放送中!☆